仕事でも家でもイライラすることが多いんだよね…
怒りをコントロールできる「アンガーマネジメント」っていうのを聞いたんだけど、実際どうなの?
簡単にできるなら試してみたいんだけど…
今回はこのようなお悩みを解決します。
アンガーマネジメントは、やり方さえ覚えてしまえば誰でもできるようになるよ。
怒りの感情を理解してテクニックを身につけることでイライラを抑えられるようになるんだ。
感情をコントロールすることで仕事や家庭でも役立つよ。
「怒り」というのは厄介な感情だと思っている人が多いと思います。
仕事、家庭、プライベートなど、怒りは様々な場所で感じる感情であり、怒りをうまくコントロールできない人はトラブルになることが非常に多いです。
しかし、怒りはデメリットばかりでなく、メリットに働くこともあります。
怒りという感情と上手く付き合えるようになれば、メリットの恩恵を受けるだけでなく、周りの人間関係も良好になります。
この怒りとうまくつきあうようにする方法を「アンガーマネジメント」と言います。
アンガーマネジメントは、知識を持っただけでは根本的な改善にはなりません。
知識を持ったうえで実践を繰り返すことで自分のものにすることができます。
今回はこのアンガーマネジメントについて、今すぐ実践できる方法やテクニックを紹介します。
Contents
アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで開発された「怒り」とうまく付き合うための心理トレーニングの一種です。
当初はDVや差別、軽犯罪者に対する矯正プログラムでしたが、現在では企業や教育関係などでも幅広く使われるようになりました。
アンガーマネジメントは怒ってはいけないということではありません。
怒る必要があるときに適切な怒り方ができ、怒る必要のないものには怒らずにすますことが目的です。
後になって後悔しないようになることが目的なのです。
アンガーマネジメントの意味や効果は?
アンガーマネジメントの考え方やスキルを身につけることができれば「怒り」という感情に振り回されることがなく、自分や相手を責めることが無くなります。
結果的に双方、メンタルに悪影響が無くなります。
また、怒りに対して正しく対処することで、健全な人間関係を作り上げる知識や技術を身につけることができます。
アンガーマネジメントでうまく怒りをコントロールできるようになり、無用なトラブルを避けることができるのです。
怒りをコントロールできるようになるといいこと尽くしだね。
アンガーマネジメントの基礎知識
アンガーマネジメントの方法を学ぶ前に、一番重要な「怒り」という感情に関して知っておきましょう。
「怒り」の感情とは? 怒りのメカニズムについて
「怒り」は防衛感情であり、身を守るための感情とも言われています。
身の危険にさらされたり、傷つけられそうになったときに怒りが生まれ、その怒りで身を守ろうとしているのです。
喜怒哀楽の4つの感情がありますが、「怒」の感情は扱いが難しいのでネガティブなイメージを持つ人が多いです。
しかし、他の3つの感情と同じく人間にとって必要な感情なのです。
「怒り」は悪い感情?
上記でも説明した通り、「怒り」はネガティブなイメージを持つ人が多く、「こんな感情いらない!」と思う人も多いでしょう。
しかし、身を守るための感情であり、失くしてしまうことはできません。
そもそも感情に良い、悪いという分け方はなく、他の感情と同様に人間にとって必要な感情なのです。
また、怒りを活力にして他の仕事などに活かすこともできるので、一概にすべてがマイナスに働くことはないのです。
プロのスポーツ選手などがそうですね。
どうしても目立つ存在なので叩かれます。
しかし、その批判をバネにして物凄い成績を残す人がたくさんいますね。
重要なのは怒りという感情に振り回されることなく、上手く付き合ってコントロールしていくことです。
「怒り」をコントロールできないと損ばかり
怒りをうまくコントロールできれば活力にもなりますが、できないと損ばかりでデメリットのオンパレードです。
以下に例を挙げます。
人間関係の崩壊
感情的になってついつい暴言や手を出してしまった…
などの経験を持つ人は多いでしょう。
カッとなって言ってしまった一言で人間関係が崩壊します。
怒りは身近な人に程強くなるという傾向があるので、特に親しい家族やいつも一緒に働いている同僚には注意しましょう。
仕事に支障をきたす
仕事ではイライラがつきものです。
上司、同僚、顧客などなど…
ついカッとなって言ってしまった一言が仕事に支障をきたしてしまいます。
接客業なんて理不尽なことばっかりですからね…
怒りをうまくコントロールできないと身が持ちませんし、仕事にも影響が出ます。
身体やメンタルに悪影響
イライラすると筋肉が緊張し、心拍数や血圧が上がります。
怒りでカーッとなると顔が真っ赤になる人も多いでしょう。
怒りを感じやすい人は心臓疾患や高血圧症になりやすく、身体に悪影響が出やすいです。
また、自律神経のバランスも崩れやすくなるため、メンタルに不調をきたしてしまう人も多いです。
「怒り」の4つの性質
怒りには4つの性質があります。
性質を理解することによって、より怒りをコントロールしやすくなります。
怒りは高いところから低いところへ流れる
怒りは力の強いところから弱いところで流れるという性質があります。
例えば上司から部下、親から子供へなど。
結果的に一番下にまで怒りが流れてくることになるので非常に厄介です。
怒りは伝染する
近くにイライラしている人がいるとそのイライラが周りに伝染してしまいます。
これを「情動感染」と言い、怒り以外の感情も周囲に伝染することが知られています。
自分がいくら機嫌が悪くても、それを表に出してしまうと周囲に伝わってしまうので注意が必要です。
怒りは身近な人に程強くなる
上記でも説明しましたが、怒りは身近な人に程強くなる傾向があります。
一緒にいる相手ほどわかってくれるはず、コントロールできるはずと思ってしまう傾向があるからです。
期待値が高くなり、甘えも生じやすくなるのも原因の一つですね。
身近な人でもきちんと言わなければわからない、簡単にコントロールはできないと理解しましょう。
怒りを利用してモチベーションアップ
上記で説明したプロスポーツ選手がいい例ですね。
自分に向けられた批判で怒りを感じますが、その怒りを活力にして仕事のモチベーションアップにつなげることもできます。
怒りは二次感情
「怒り」の根本には他の感情があります。
怒りの根本には相手にわかって欲しい、悲しい、つらい、寂しい、不安、心配、困惑といった感情が潜んでいます。
これらの感情を一次感情と言い、二次感情である「怒り」を引き起こす引き金になります。
「~べき」という考えに注意
「~するべき」、「~であるべき」など、「~べき」という考えを見直してみましょう。
「~べき」は自分自身の願望や理想を象徴している言葉です。
「こんなの常識でしょ?」と自分は思っているかもしれませんが、その常識は他の人にとって常識ではありません。
自分と他人との間で常識が違い、「~べき」という考えのせいで怒りが生じやすくなってしまうのです。
例えば、
「この仕事早めにやっといて」
と言われたときに、いつまで終わらせればいいのでしょうか?
1時間後?、今日中?、今週中?、月末まで?
頼む方と頼まれる方では「早めに」の基準が違います。
しっかり伝わっていないと「~べき」という考えのせいでトラブルになるのです。
しかし、「~べき」という考えがすべて間違っているというわけではありません。
それぞれの基準が違うだけで、この考えがあってる、間違っているというわけではありません。
自分の常識は他の人の常識ではないということを理解しましょう。
真面目な人ほど自分の考えに固執しがちな所があります。
自分の芯を通すのも必要ですが、柔軟な考え方も必要です。
「~べき」の許容範囲
「~べき」という考え方に注意し、自分の常識は他の人の常識ではないということを理解することが大事だと述べました。
では実際、自分の「~べき」と他人の「~べき」の境界線、許容範囲をどのように判断すればいいかのテクニックを紹介します。
- 自分と同じ
- 自分とは少し違う
- 許容できないゾーン
3段階に分けて、①と②は許容範囲で、③は許容できないゾーンです。
①と②であれば許容し、③であれば怒る(相手に伝える)という判断をします。
②と③が怒る・怒らないの境界線です。
なかなかどこまで許容するべきなのかが難しいですが、自分の考え方をもっと柔軟にし、さまざまな「~べき」を認めることが重要です。
また、この境界線を一定に保つことも必要です。
昨日は何も言われなかったのに、今日は怒られた…となると相手も不信感を持ちますよね。
仕事中におしゃべりをしていて、昨日は一緒になってしゃべっていたのに、今日は不機嫌で急に怒りだした…
という上司には誰もついていきたくはないですよね。
アンガーマネジメントでできること・メリット
上記で説明した「アンガーマネジメントの意味や効果は?」と少し被りますが、アンガーマネジメントを学ぶことによってできることやメリットを紹介します。
自分自身と正しく向きあい、相手を理解できるようになる
怒りという感情を理解すると、なぜ自分は怒ってしまうのか、なぜ相手が怒ってしまったのかを理解できるようになります。
怒りにはすべてに原因があります。
この原因をしっかりと理解し、自分なりに対処法を考えることで自分と正しく向き合えるようになります。
また、怒りの原因を考えることで相手への思いやりの心も生まれます。
結果的に自分も相手も怒りによって無用なトラブルを引き起こす確率が減ります。
人間関係の悪化を防げるようになる
怒りをコントロールできない人は人間関係のトラブルが多いです。
カッとなって暴言を吐いたり、手を出したりすると人間関係がギクシャクするのは当然のことですし、下手すると警察のお世話になることもあります。
アンガーマネジメントで怒りをコントロールできるようになると怒りへの対処法が分かるので、人間関係の悪化を防げるようになります。
イライラする体質を改善できるようになる
人間は理解できていないものにイライラしたり恐怖を感じたりします。
怒りも目には見えないので、なぜ自分がイライラしているのか、何が自分を怒らせているのかをしっかりと理解している人は少ないです。
イライラの原因をはっきりさせることができれば、そのイライラへの対処法を考えることができます。
体質を改善するのには少し時間がかかりますが、アンガーマネジメントのテクニックをしっかりと理解し、体質改善のプログラムを行えば確実にイライラする体質を改善することができます。
例えばスーパーのレジ待ちでイライラするとします。
あなたはこのようなときにどうしますか?
何も考えない人はただ単にイライラして、次も同じことを繰り返します。
アンガーマネジメントを勉強している人は、
「混んでいて、レジを打つ人も大変なんだな」
「もっと混んでいない時間帯に来ようかな」
「他のスーパーに行こうかな」
などの考えや改善案を考えることができ、イライラしなくなるようになります。
アンガーマネジメントの方法
ここから実際にアンガーマネジメントの方法を紹介していきます。
6秒ルール
6秒ルールは衝動をコントロールするためのテクニックです。
怒りのピークは長くて6秒と言われています。
どんなに強い怒りを感じても、暴言を吐いたり手を出してしまうなどの行動に移る前に6秒待てば、冷静な自分を取り戻せるのです。
では、どのように6秒をやり過ごせばいいのかを説明します。
カウントバック
怒りを感じたときに、頭の中で数を数える方法です。
例えば100から7を順に引いていきます。
100,93,86,79,…
難しければ3や4などでも構いません。
1,2,3,4と順に数えていくのではなく、あえて数えにくくすることで怒りから意識を離すことができます。
このような怒りの反応を遅らせるテクニックを「ディレイテクニック」と呼びます。
コーピングマントラ
怒りを解き、怒りが和らぐような言葉を言い聞かせる方法です。
例えば相手から何か言われたとき、言い返してしまう前に自分が落ち着く言葉を唱えましょう。
自分が落ち着く言葉であれば何でも大丈夫です。
「大丈夫」や「まあ、いいか」などという言葉もあれば、ペットなどの名前を唱える人もいます。
ストップシンキング
頭の中を一瞬真っ白にし、思考を停止させてリセットさせる方法です。
怒りがこみあげてくると冷静な判断ができず、それがまた新たな怒りに繋がることがあります。
一度頭の中をリセットすることで思考を停止し、心を落ち着かせることができます。
カッとなったら「ストップ!」と心の中で唱えたりすることで一度思考を停止させることができます。
このときに原因や解決策は一切考えず、とにかく頭の中を真っ白にしましょう。
落ち着いたら解決策を考えればOKです。
タイムアウト
その場をいったん離れ、感情をリセットする方法です。
これ以上この場所にいると我慢できずに怒りが爆発しそうだな…
というときに一度席から離れます。
離れた際に暴言を吐いたり、ものに当たると更に怒りが増長するので、深呼吸などで心を落ち着かせるようにして戻りましょう。
グラウンディング
目の前にあるものに意識を集中させる方法です。
怒りは強いエネルギーなので、怒りの感情が長引いてしまうことが多いです。
他人から何か言われたときにカッとなり、「以前も同じように事を言われた」、「今度会ったら仕返ししてやろう」などと今言われたことだけでなく、過去や未来まで怒りが増長してしまうのです。
このようなときは一度怒りから意識を強制的に現在に移行させます。
やり方は簡単で、目の前にあるものを集中して観察するだけでOKです。
自分が持っているペンの特徴や、身の回りの風景などをじっくり観察することで意識を現在に戻します。
現在に意識を戻すことによって過去の経験や未来のことなどの余計な思考を考えなくて済むのです。
呼吸リラクゼーション
怒りを感じたときに、ゆっくりと腹式呼吸をして気持ちを落ち着かせる方法です。
怒りを感じると交感神経が優位になります。
結果的に攻撃的になり、自分の意志でコントロールできない状態になってしまいます。
腹式呼吸をすることで副交感神経の働きを優位にし、興奮状態をおさめます。
やり方は鼻から息を吸い、呼吸を止め、口からゆっくり吐くという簡単なものです。
これを2~3回繰り返します。
一回の呼吸で10秒から15秒くらいかけると効果的です。
瞑想でも使われる方法ですね。
Mr.Tは4秒吸って、4秒息を止めて、8秒で吐くという呼吸法を実践しています。
吐く時間が長い方が副交感神経が優位になり、気持ちが落ち着きやすくなります。
逆に気持ちを高めたい場合は吸う時間を長くして、吐く時間を長くすればいいのです。
スケールテクニック
怒りを感じたら数値化するテクニックです。
10点満点で0点から10点の間で点数をつけます。
怒りのレベルづけ
レベル
0怒りの感情なし。とくに対処法はなし レベル
1~3軽いイライラ、不愉快、不快感。そのなかでも弱がレベル1で、中程度がレベル2、強がレベル3。ストップシンキング、グラウンディング、コーピングマントラなどの衝動コントロールを少し行えば、わりとラクにコントロールできるレベル レベル
4~6頭に血がのぼる、ムカつくなどの、まぁまぁ強い怒り。そのなかでも弱がレベル4で、中程度がレベル5、強がレベル6。衝動のコントロールのテクニックを複数組み合わせればコントロールできる レベル
7~9とても強い怒り。憤り、激怒といっていい。
コントロールできる限界。そのなかでもましな弱がレベル7で、中程度がレベル8、強がレベル9。すべての衝動コントロールテクニックを駆使して、それでも効果がなければタイムアウトを使う。
また、この段階まで怒りがこないように認識の修正、長期的な行動パターンの修正をトレーニングする。レベル
10人生最大の怒り 引用:アンガーマネジメント入門
例
子どもが言うことを聞かない:3点
上司から小言を言われた:5点
理不尽なクレームが来た:9点
怒りは目に見えない、つかみどころが無いということが怒りに振り回される理由の一つです。
そのあいまいな怒りを数値化してしまえば対処法も出てきやすくなります。
怒りを記録し、整理する
怒りの原因を書き出して整理します。
その原因は自分の力でコントロールできるか・できないかに分類し、更に自分にとって重要か重要ではないかに分けます。
- コントロール可・重要
- コントロール不可・重要
- コントロール可・重要ではない
- コントロール不可・重要ではない
怒りを整理することで思考の整理ができ、自分をコントロールすることができます。
それによって自分がコントロールできないことへの過剰な怒りが無くなり、どのように受け止め、どうすればいいのか解決するように考えるようになります。
21日間で怒り体質を改善する方法
21日間というのは、人が新たな習慣を身につけるために必要な期間です。
最初は面倒くさくても21日間続けると習慣づけることができます。
歯磨きは面倒くさくても毎日やりますよね?
夜にやらないで寝ようとすると気持ち悪くてソワソワしませんか?
習慣化されているので、逆にやらないと落ち着かなくなるのです。
21日間以下の「ログ」を記録したり、方法を実践することで自分の怒り体質を改善します。
アンガーログ
「怒り(アンガー)」の記録をつけます。
例として、以下の項目を怒りを感じたときに記録しておきます。
- 日時
- 出来事
- 感じたこと
- 感情
- 感情の強さ(10点満点、スケールテクニックを使う)
- 行動
- 結果
実際に自分の怒りを記録することで自分の怒りを客観視できるようになり、どのようなときに怒りやすいのか傾向をつかむことができます。
べきログ
上記で「~べき」の重要性について学びました。
今度は自分の「~べき」を書き出し、怒りの元は何なのかを知ります。
上記で説明したとおり、「~べき」は人によって基準が違うので、自分と他社との相違によって怒りという感情が発生してしまいます。
自分の「~べき」は何なのか、重要視している項目は何かを書き出して10点満点で点数をつけます。
さらに境界線を明確にし、許容できる範囲とできない範囲をきちんとまとめることで怒り体質を改善していきます。
ハッピーログ
怒りとは逆にうれしかった、よかったことなど、ハッピーだと感じたことを記録します。
身近なことに幸せを感じられることがわかると、怒りやストレスが減る傾向にあります。
ミラクルデイ・エクササイズ
アンガーマネジメントで解決したかったことがすべて解決できている日(ミラクルデイ)をイメージする方法です。
怒りを感じたときにその怒りによってよくない未来を描いてしまうことが多いです。
「やり返してやる」、「こっちから攻撃してやる」など。
しかし、本来望んでいる姿は違うはずです。
解決したときにどうなっているかをイメージすることで怒り体質の改善に役立ちます。
Mr.Tもやってみましたが、これは少し難しかったですね。
理不尽な怒りをぶつけてくる人は痛い目に合えばいいと思っているので…
やり返したくなる気持ちは十分わかります。
ブレイクパターン
いつも繰り返している話し方や行動のパターンをあえて崩し、悪循環を断ち切る方法です。
人は無意識に特定の行動パターンにはまり、繰り返してしまうことが多いです。
怒るときも同じ相手に同じ言葉や態度で怒るというパターン化されていることが多いのです。
この行動パターンを崩すことにより、怒りの悪循環を改善することができます。
例えば注意したり、怒ったりするときに言葉を変えてみるなどが有効です。
そうすることにより、相手側の反応も変わることがあり、いつものパターンとは違う形になることがあります。
また、いつもの行動を変えてみるというのも一つのトレーニングです。
例えば利き手ではない方の手でいつもの作業をやってみるなど。
変化に柔軟に対応できるようになるというのがこのブレイクパターンの目的です。
他人の怒りはコントロールできない
自分の怒りはコントロールできますが、他人の怒りはコントロールできません。
アンガーマネジメントは怒りの感情とうまく付き合うための心理トレーニングなので、相手の怒りを封じ込めたり、怒りを鎮めるテクニックではないのです。
自分の怒りだけでなく、相手の怒りに振り回されないようにうまく対処できるようになるためのトレーニングであることを覚えておきましょう。
相手に過剰に反応しない
相手に何か言われたとき、カッとなることは自然なことです。
上記で説明したアンガーマネジメントの方法を使って、まず落ち着くことが重要です。
落ち着くことができず、相手に過剰反応してしまうと怒りが増幅し、相手にも火をつけてしまう恐れがあります。
抽象的なことを言われた場合は、落ち着いて具体的に何をどのようにすればいいのか確認することができるようにしましょう。
また、何を言われてもスルーするということも大事です。
こちらの話を聞こうともしない、何を言っても無駄な人が中にはいます。
このようなときにこちらが一生懸命アプローチしても効果がない時があります。
そのような人とはできるだけ関わらない、挨拶や最低限の仕事関係だけで済ますなどの対策も必要です。
if~(もしも、もしかしたら)の思考
相手の感情をコントロールすることはできません。
しかし、自分の感情をコントロールして怒りにくくすることはできます。
例えば車を運転していて、割り込みをされたとします。
割り込みされるのが嫌や人は確実にイライラするでしょう。
アンガーマネジメントを学んでいない人はイライラしたまま終わりです。
しかし、アンガーマネジメントを学んだ人であれば、
「もしかしたら割り込みをしなければならないほど急いでいるんだ」
「もしかしたらトイレか何かで緊急事態なのかな?」
などと相手がなぜ割り込みをしたのかを考え、予想することができます。
正解はわかりませんし、ただ単にイジワルで割り込みをした可能性もありますが、イライラから意識を一度離す効果がありますし、相手のことを考えられるようになります。
本当にトイレで急いでいたら自分も少し無茶なことをする可能性もありますよね?
自分の視点だけでなく、相手側の視点で物を考えることができるようになります。
もっとアンガーマネジメントを学びたい人は?
アンガーマネジメントの基礎とテクニックを紹介してきました。
今回紹介したものはほんの一部です。
もっと詳しく知りたい人は参考書や通信講座などで勉強しましょう。
通信講座は独学より費用がかかってしまいますが、「資格」を取ることができるので仕事に役立ちます。
また、アンガーマネジメントは相手がいないと実践できませんし、独学だと間違えて理解したり、理解できずにつまずいてしまうことがあります。
通信講座であれば質問ができ、添削などのサービスがあるので、自分では気づかなかったことやわからないことを教えてもらうことができます。
▼アンガーマネジメントを通信講座で学びたい人は以下の記事をご覧ください。
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アンガーマネジメントの資格を取得するメリット
アンガーマネジメントの資格が無くても働ける場所はたくさんありますが、資格は持っておいて損はありません。
資格を持っているということは相手に教えることができるということです。
以下、資格を取得することで仕事に役立つメリットを紹介します。
管理職に有利になる
管理職は部下の指導が必要です。
自分の思い通りには行かず、イライラしてしまう人が多いでしょう。
そんなときにアンガーマネジメントが役立ちます。
自分の怒りのコントロールはもちろん、部下にも指導することで双方イライラすることが減るでしょう。
また、管理職には積極的にマネジメントの資格を取るように促している会社もあります。
将来、管理職を目指している人は早めに資格を取得しておいた方がいいでしょう。
就職・転職に役立つ
資格は一種のステータスです。
アンガーマネジメントに関する仕事に就きたい人は資格を持つことが必須ですし、自分をアピールできるポイントとなります。
履歴書にも資格を持っていると書けますし、資格を何も持っていない人に比べると評価が高いことは間違いありません。
社員・スタッフが働きやすくなる
感情の中で怒りが人に与えるものは非常に大きく、ほとんどの場合マイナスに動きます。
一人イライラしている人がいるだけでそのイライラが伝染し、空気が悪くなってしまいます。
アンガーマネジメントの資格を取得し、社員やスタッフに共有することで怒りに対する考えが変わり、イライラすることが少なくなるでしょう。
結果的に仕事場が働きやすくなり、メンタル面での病気を防ぐこともできるでしょう。
社員・スタッフからの印象が良くなる
いつもイライラしている人は好きですか?
ほとんどの人が嫌いでしょう。
アンガーマネジメントでイライラすることが減れば、印象が良くなること間違いなしです。
自分ももちろん、相手にも教えてあげることで双方にメリットがあります。
時間を有効に使える
一度怒ってしまうとイライラは長時間続いてしまいます。
そのときに怒ってしまった原因だけでなく、過去や未来のことまで考えてしまい、結果的に時間の無駄になってしまうのです。
社員・スタッフの全員がイライラしてしまうと生産性が落ちてしまうのはわかると思います。
アンガーマネジメントを浸透させることで生産性を落とさないようにできます。
▼アンガーマネジメントの資格に興味がある人以下の記事をご覧ください。
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アンガーマネジメントは意味がない?
資格を持っていなくても働けるのであれば、資格を持っていてもあまり意味が無いんじゃない?
確かにこのような疑問が生まれるのは当然ですし、実際に資格を持っていなくても現場で働いている人は多いです。
しかし、上記でも説明したとおり、就職や転職先で有利になるのは間違いありません。
現在資格なしで現場で働いている人も、いつ仕事をやめたり転職するかわかりません。
資格を持っているだけで有利になるのであれば、持っていて意味がないなんてことは無いのです。
まとめ
アンガーマネジメントの方法やテクニックを紹介してきました。
6秒ルールなどは今すぐ使えますが、21日間のログをつける習慣などは少し時間がかかります。
短期的なテクニックと長期的なテクニックの両方をできるようになればアンガーマネジメントを取得したと言えるでしょう。
現代は非常にストレスが多い社会なので、怒りへの対処法はしっかりとしておいた方がいいです。
仕事、家庭、プライベートなどのあらゆる場所で怒りを感じます。
怒りで自分の大切な時間を無駄にするのは非常にもったいないですし、人間関係を壊してしまうこともあります。
この機会にぜひアンガーマネジメントを勉強してみてはいかがでしょうか?
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参考文献:
- アンガーマネジメント入門
- マンガでやさしくわかるアンガーマネジメント