目薬には使用期限がかいてあるけど、一度開封したらどれぐらいもつの?
病院でもらった目薬と市販の目薬では何か違いがあるの?
今回はこのようなお悩みを解決します。
処方薬は約10日~1ヶ月。
市販薬は約10日~3カ月もつよ。
目薬の中に入っている防腐剤の有無によって使える期間が違ってくるから注意しよう。
期限内でも目薬の色やにおいが気になったら使うのはやめてね。
目薬の使用期限に関してはよく聞かれる質問です。
目薬の本体や目薬の箱に使用期限は記載されていますが、あくまで開封前の使用期限です。
一度開封してしまったら、記載されてある使用期限まで使うことはできません。
点眼薬以外のシロップや点鼻薬などもそうなのですが、液体関係は使用期限そのものよりも開封後の細菌汚染が問題となってきます。
点眼薬の先がまつ毛についてしまったり、点鼻薬は鼻の中に入れて使用します。
いくら清潔に使っていても雑菌は入ってくるので、一度開封し、使わなくなったものは使用しない方がいいです。
では、開封後の目薬はどれぐらいの期間使うことができるのでしょうか?
今回は開封後の目薬がどれぐらいの期間、使用できるのかを解説します。
Contents
開封後の目薬の使用期限
ココがポイント
- 処方箋の目薬:10日~1ヶ月
- 市販薬の目薬:10日~3カ月
- 防腐剤の有無によって使える期間が違う
基本的には上記のとおりです。
市販薬の方が処方薬より内容量が多く、防腐剤が多く含まれているため、長く使うことができます。
しかし、目薬によっては防腐剤が含まれていないものもあり、保管方法によって使用期間が短くなる場合もあります。
処方薬の目薬
基本は開封してから1ヶ月使うことができます。
防腐剤が入っていれば1ヶ月程度使用することができますが、入っていない場合は10日前後が目安です。
目薬によっては冷所で保管しなければいけないものもあるので、保管場所には十分に注意しましょう。
基本的には室温で保管で問題ありません。
室温とは1〜30°Cのことです。
冷所は1〜15°Cです。
冷蔵庫に保管する際は凍らないように気をつけましょう。
▼室温や冷所などの温度に関しては以下の記事からご覧ください
【薬の温度管理】室温は何度?薬の保管に関する温度について徹底解説
市販薬の目薬の使用期限
基本は処方薬の目薬と同じですが、防腐剤が添加されているものは少し期限が長いです。
防腐剤無添加のものは10日前後。
防腐剤が添加されているものであれば基本は3カ月使うことができます。
処方薬よりOTCの目薬の方が内容量が多いので、長く使えるようになっています。
目薬の保管場所・保管方法に注意
ココがポイント
~保管場所~
- 光の当たらない場所
- 冷蔵庫の中の直接風が当たらない場所
上記で説明した期間内でも、保管状態や保管方法が適切でないと目薬が劣化する恐れがあります。
例えば
- 直射日光にあたる場所
- 湿気が高い場所
- 冷蔵庫の中で凍ってしまう場所
などに保管していると劣化しやすくなってしまいます。
このような場所で保管してしまった場合は使うのを控えましょう。
保管する場所は光の当たらない場所や冷蔵庫の中の直接風が当たらない場所に保管しておくとよいでしょう。
期限切れの目薬を使ってしまった場合
ココがポイント
- すぐに眼科に受診
- 水で洗い流す
万が一、期限切れの目薬を使用してしまった場合はすぐに眼科に受診しましょう。
受診できる状況でなければ、水で洗い流しましょう。
目薬の期限切れで問題となるのは、細菌汚染や成分の劣化です。
目に炎症が起きたり、かゆみなどの症状が出ることがあるので、期限切れには注意しましょう。
未開封の目薬でも期限切れは使用しないこと
未開封の目薬でも、期限が切れたものを使用すると上記で説明したように細菌汚染、成分の劣化などが起こっている可能性があるため、早めに処分しましょう。
防腐剤は目に影響はないのか?
ココがポイント
防腐剤の目への影響はそこまで気にしなくていい
防腐剤の有無によって使用期限が異なることを理解して頂けた思いますが、「防腐剤を使って目に影響はないのか?」と考える人もいるでしょう。
結論から言うと、使用している目薬に関しては気にしなくて大丈夫です。
防腐剤は人体に影響を与える恐れがあるので、使用基準を厳しく設定しています。
用法・用量をしっかりと守り、適切な保管をしていれば、目に影響を及ぼすことはないと考えられています。
しかし、コンタクトレンズの上から点眼する場合は様々な条件によって異なるので注意しましょう。
基本的にはコンタクトレンズを外して点眼するのがベストです。
コンタクトレンズの上から点眼OKな目薬は防腐剤が入っていないものが多いです。
▼コンタクトと目薬の関係に関しては以下の記事からご覧ください。
-
コンタクトしたまま目薬をさしてもいい? コンタクトレンズと目薬の関係について徹底解説
まとめ
ココがポイント
- 処方箋の目薬:10日~1ヶ月
- 市販薬の目薬:10日~3カ月
- 防腐剤の有無によって使える期間が違う
防腐剤の有無によって使用期間が異なります。
最近はコンタクトの上からでも点眼OKの、防腐剤無添加の目薬も増えてきています。
パッケージだけでは防腐剤の有無がわかりにくい商品もあるので、薬剤師や登録販売者に聞いてみてください。
使用期限を過ぎた目薬は効き目が落ちている以外に、感染のリスクもあるので使用しないようにしましょう。
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