病院から処方箋をもらったんだけど、薬が余ってるから薬局に持っていきたくないんだよね。
勝手に捨てたら病院にバレてしまうの?
基本的にはバレることはないんだけど、バレる可能性はあるよ。
処方箋をもらうだけでもお金がかかるから、薬が余っていらないのであれば先生に相談するのがベスト。
でも、なかなか先生に直接言うのが難しい場合もあるんだよね…
こんな方におすすめ
- 処方箋を捨てたらバレるのかを知りたい
- 薬が余っているから処方箋はいらない
- 医師に薬が余っていることを相談できない
- 処方箋の期限が切れてしまった
- 薬局に処方箋を出したくない理由がある
処方箋を薬局に出したくない人が意外と多いです。
薬が余っている、飲み忘れを先生に相談できない、有効期限が切れしまった、そもそも処方された薬を飲みたくないなど、患者さんによって様々な理由があります。
こんな時に処方箋を薬局に提出しなければ病院にバレてしまうのではないかと心配に思う人が多いでしょう。
結論から言うと、基本的にはバレることはありませんが、何度も繰り返しているとバレる可能性があります。
今回は処方箋を勝手に捨てると病院にバレてしまうのか、薬がいらない場合の対処法について説明します。
ココがポイント
- 基本的にはバレない
- 何度も繰り返すとバレる可能性がある
- 処方箋を捨ててしまうのはデメリットしかない
- 薬局を活用しよう
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Contents
処方箋を捨てても基本的にはバレない
この章では処方箋を捨てても基本的にはバレない理由を説明していきます。
病院はどこの薬局に処方箋を持って行ったかを把握していない
病院から処方箋をもらい、病院の目の前の薬局に処方箋を持っていく人が多いですが、実は処方箋はどこの薬局に持って行っても問題ありません。
家の近くの薬局に処方箋を持って行っても問題ないのです。
病院側は処方箋を提出する薬局の指定はできないので、患者さんがどこの薬局で薬をもらったかどうかを確認するには、患者さん本人に聞くか、患者さんのお薬手帳を見るしか術はないのです。
どこの薬局に処方箋を持っていくかは患者さんの自由なんだよ。
病院が「この薬局に行きなさい」と強制するのはNGなんだ。
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薬局・支払基金からの連絡は稀
薬局
薬局から病院に連絡がいくことは稀です。
薬局は処方箋が来てからしか基本的に動くことがなく、処方箋の提出は全国どこの薬局でも可能です。
今まで来ていた患者さんが急に他の薬局に行ってしまうことはよくあることなので、来なくなったからと言って患者さんや病院に連絡を取ることはまずありません。
支払基金
「支払基金」とは病院や薬局に医療費を払ったり、不正が行われていないかをチェックする機関です。
日本の医療制度は基本的に3割負担なので、患者さんは病院や薬局で支払うお金は3割でOKです。
では、残りの7割はどこから支払われるのか気になる人もいるでしょう。
この残りの7割を払うのが支払基金なのです。
支払基金は病院のレセプトと薬局のレセプトを監査する仕事があります。
病院と薬局のレセプトに相違がないかを確認するのですが、処方箋を薬局に提出しないと薬局側のレセプトを確認できません。
しかし、不正があると医療機関に報告がいきますが、処方箋を捨てるという行為は医療機関にとって不正ではないので、基本的には医療機関に連絡はいきません。
薬局に処方箋を提出しなければ薬局に支払うお金も減るからね。
ミスなどで支払う金額が多いとすぐに連絡が来るけど、払う金額が少ないのであればそこまで頻繁に連絡は来ないよ。
処方箋を捨てたことが病院にバレてしまう可能性
この章では実際に処方箋を捨てたことが病院にバレてしまう可能性を紹介していきます。
薬局が病院に報告
上記で薬局から病院に報告がいくことは稀だと説明しましたが、中には真面目で熱心な薬剤師が病院に報告してバレてしまう可能性もあります。
特に「かかりつけ薬剤師」をお願いしている薬局、薬剤師だと他の患者さんより目立つのでバレる可能性が高いです。
また、抗がん剤や肝炎などの高額な医薬品を処方されている患者さんも急に来なくなると薬局としてはとても気になります。
在庫金額が上がってしまうので、もし廃棄になってしまうと薬局に多大な損失が出てしまうからです。
患者さんの現状を思って親切に病院に報告する例と、薬局側の都合で報告する例と様々な理由があるのです。
報告というより確認の電話を病院にすることがあるんだ。
しっかり服薬できているか、薬が変更になる可能性があるのか、体調が急変していないかなど、処方箋を持ってこなくても色々と薬剤師がする仕事はあるんだよ。
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支払基金が病院に報告
こちらも上記で医療機関に報告がいくことは稀だと説明しましたが、報告がいく可能性があるということは頭に入れておいてください。
1回、2回程度だったら薬局に処方箋を提出しなくてもスルーされますが、さすがに何度も繰り返していると監査者の目につく可能性があります。
病院は患者さんに処方箋を出すときに処方料を算定しているので、こちらも7割は支払基金が負担しています。
患者さんが薬局に処方箋を提出していないのであれば無駄なお金を病院に払うことになるので、何度も繰り返しているとマークされる可能性は大いにあります。
処方箋をもらうのにもお金がかかっているんだよ。
いらないときは先生にしっかりと言えば値段も安くなるんだ。
医師からの質問でバレる
意外とこのケースでバレる人もいます。
医師は患者さんがしっかりと服薬しているという前提で処方箋を出しています。
しかし、飲んだか飲まないかは患者さん本人しか知りません。
例えば医師が高血圧の薬を処方したとして、患者さんの血圧が下がらないとします。
こうなると薬の量を増やすか、他のもっと効き目が強い薬に変更という方針になります。
量が増えたり、効き目が強い薬は当然値段も上がります。
医師に噓をつくというのはデメリットしかなく、医師から「きちんと薬を飲んでる?」と聞かれたときに、しどろもどろになって服薬していないことがバレてしまうというケースも多々あるのです。
また、医師からお薬手帳を見せるように指示があるケースもあります。
お薬手帳のシールやデータは薬局に処方箋を提出しなければもらえません。
最近処方されたシールやデータの履歴がなければ、その場で医師に処方箋を薬局に提出していないことがバレてしまいます。
このケースは意外と聞くよ。
医師が患者さんがどこの薬局に行って、どの薬(主にジェネリックの確認など)を飲んでいるか確認することも多いんだ。
病院から薬局にFAXを送っている場合
病院から特定の薬局にFAXを送っている場合、患者さんがその薬局に行かないと薬局から病院に確認の電話が入ることがあります。
病院がFAXを送る場合は以下のケースが考えられます。
- 門前薬局にFAXを送る
- 患者の希望する薬局にFAXを送る
患者側から言わないと、自動的に病院から門前薬局にFAXが送られてしまう場合もあるので注意しましょう。
病院の前にある門前薬局に必ず行く必要はないのですが、病院側としては門前薬局と連携がとりやすく、薬の在庫が揃っているため門前薬局を利用してほしいのです。
また、患者さんが家の近くの薬局やかかりつけの薬局を利用したい場合に、病院から薬局にFAXを送る場合もあります。
事前にFAXを送っておけば患者さんが薬局で待つ時間が少なくなるので、よく使われる方法です。
しかし、せっかくFAXが送られてきて薬を用意したのにも関わらず、患者さんが来ないと薬局側としては困ってしまいます。
このような場合は薬局側が患者さんや病院に電話をかけて確認することがあるので、バレてしまう可能性が高いです。
間違ってFAXが送られてくることもよくあるからね。
ドラッグストアだと近くに同じ系列の店舗があることも多いから病院側も間違いやすいんだ。
処方箋を薬局に持っていきたくない理由と対処法
この章では処方箋を薬局に持っていきたくない理由を説明します。
薬が余っている
飲み忘れや飲み間違いがあり、服薬する薬が余っている患者さんも多いでしょう。
次回の受診までに手元に薬が残っていて、今回はもらう必要がないケースもあります。
このような場合は受診時に医師に正直に言えば、処方箋を出す手間が省けるので医療費は安くなります。
よくあるケースだね。
長期間飲んでいるとどうしても残薬がたまってしまうケースが多いんだ。
▼飲み忘れ対策については以下の記事をご覧ください。
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医師に残薬があることを相談できない
医師が怖くてなかなか言いたいことが言えないという患者さんは多いです。
飲み忘れや飲み間違いによる残薬は、医師の指示通りに薬を飲めていないということなので、相談するのが恥ずかしいと思う人も多いでしょう。
中には服薬に厳しい医師もいるので、怒られてしまったという患者さんもよく聞きます。
直接医師に言えない場合は薬局でも残薬の調整をしてもらえますが、医師に許可を得ないと勝手に残薬を調整することができないので、結果的に医師に残薬があることがバレることになります。
絶対に医師にバレたくない場合はこっそり処方箋を捨ててしまうのも一つの手かもしれません。
残薬調整は病院に電話をかけてOKをもらわないと薬局では勝手にはできないんだ。
大きな病院だと医師に連絡がつきにくいから、すごく時間がかかってしまうこともあるよ。
▼残薬調整については以下の記事をご覧ください。
重複投薬・相互作用等防止加算(残薬調整)について ~薬が減ったのに料金が上がる?~
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薬剤師にも残薬があることをバレたくない
医師より薬剤師のほうが相談しやすく、怒られる割合は薬剤師のほうが少ないと思いますが、それでも残薬があることを薬剤師にバレたくないという人もいます。
基本的には残薬があることを薬剤師が怒ることはありません。
しかし、プライドが高い人、恥ずかしいと思ってしまう人は薬剤師にも相談できない人がいることも事実なのです。
中には薬剤師でも言ってくる人はいるし、残薬調整に時間がかかってしまうことがネックになってしまうこともあるんだ。
処方された薬をそもそも飲みたくない
医師が処方した薬を飲むことに不安があり、飲みたくないという人もいます。
この場合は医師に相談すべきなのですが、医師に相談できずに処方箋だけもらって服薬しないという人もいるのです。
医薬品には副作用がつきもので服薬するのが怖いと感じる人が多いですが、基本的には用法用量を守り、医師と薬剤師の説明をきちんと聞いていればそこまで不安に思うことはありません。
過去にひどい副作用を経験したことがある人は、服薬することにさらに不安になってしまいやすいですが、不安がある時こそ医師や薬剤師の説明をよく聞き、自分が疑問や不安に思っていることを質問してみましょう。
副作用が怖いというのはわかるんだけど、服薬しないと自分の症状がもっと悪化してしまう可能性もあるよ。
入院してしまってからではもう遅いからね。
処方箋の期限切れ
処方箋の期限が切れてしまって捨ててしまうケースも多々あります。
処方箋の期限は交付された日を含めて4日間です。
4日以内に処方箋を薬局に提出しないとただの紙切れになってしまい、受け付けてもらうことができません。
この場合、再発行してもらうには再度病院に行く必要があるのです。
知らなかったと言い訳する人もいるんだけど、処方箋にしっかりと期限が書いてあるから言い訳はできないんだ。
国が決めた決まりだから、薬局としては言い訳されてもどうすることもできないよ。
▼処方箋の期限切れについては以下の記事をご覧ください。
-
処方箋の期限が切れたときの対応方法について徹底解説【再発行?延長?】
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薬代を払えない
経済的事情で薬代を払えない人も中にはいます。
このような人はすぐに医師に相談しましょう。
もっと安い薬やジェネリックなどに変更することで経済的負担が減ります。
「EPARKのくすりの窓口」ではジェネリックに変更した際の差額のシミュレートができるので、ジェネリックに変更を考えている人はぜひ利用してみてください。
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入院してしまったり、重症化したりするとさらに高いお金を払わないといけなくなるよ。
経済状況が厳しい場合は早めに相談することが重要だよ。
処方箋を捨てることで生じるデメリット
この章では処方箋を捨てることで生じるデメリットを説明します。
処方料が無駄になる
上記でも説明しましたが、病院から処方箋をもらった場合、処方料を払わなければなりません。
処方箋はタダではなく、交付してもらうためにはお金を払う必要があるのです。
薬局に提出しなくても、病院から処方箋を受け取るだけでお金が発生します。
いらないのであればきちんと医師に相談しましょう。
処方箋を捨てるということは、お金を捨てていることと一緒だよ。
怖くて医師に相談できないのであれば他の病院に行ったほうがいいよ。
薬の変更、追加などでさらにお金がかかる
こちらも上記で説明しましたが、医師は患者さんがきちんと服薬している前提で処方しています。
医師に嘘をつき、処方箋を提出せずに服薬していないと正しい治療結果が出ません。
この薬は効かないと判断され、薬の量を増やすか、別の薬に変更という判断が下されます。
薬が効かないから服薬をやめようという判断には決してならないのです。
飲み忘れや飲み間違いがあったり、薬を飲みたくないなどと様々な理由があると思いますが、しっかりと服薬状況を医師に伝えておかないとさらにお金を払う可能性が高くなります。
薬の量を増やせば増やすほど副作用のリスクも高まるから、できるだけ飲む量は減らしていきたいんだ。
医師に嘘をついていいことは何一つないよ。
バレた場合、医師との関係が悪くなる
処方箋を薬局に提出しないということは、医師が処方した薬をしっかりと飲んでいないということであり、嘘をついていることになります。
仮に薬局や支払基金などの第三者から、自分が担当している患者さんがきちんと薬を飲んでいないと知らされた場合、医師はいい気はしないでしょう。
バレてしまったときは医師、患者さんの両方が気まずくなり、関係が悪くなってしまう可能性もあるのです。
病気の治療は一人で行うものではないよ。
医師や看護師、薬剤師ももちろんだけど、たくさんの医療従事者の力を借りないと治療を続けることができないんだ。
まとめ:処方箋を捨てるより医師・薬剤師に相談すべき
今回は処方箋を勝手に捨てると病院にバレてしまうのか、薬がいらない場合の対処法を説明してきました。
以下に内容をまとめます。
ココがポイント
- 基本的にはバレない
- 何度も繰り返すとバレる可能性がある
- 処方箋を捨ててしまうのはデメリットしかない
- 薬局を活用しよう
一度ぐらいであればバレる可能性は低いですが、FAXが絡んでいるとバレてしまう可能性は高いです。
処方箋がいらないのであれば、すぐに医師や薬剤師に相談しましょう。
処方箋がいらない理由は説明しましたが、結局はお金を無駄にしていることになります。
怖くて医師や薬剤師に相談できないのであれば、別の医療機関に行ってみることも一つの手です。
現在ではセカンドオピニオンは頻繁に行われているので、病院や薬局を変えることは普通に行われています。
聞きたいことや不安に思っていることはしっかりと聞ける、聞いてくれる医師や薬剤師と一緒に治療したほうが、ストレスなく治療を継続することができますよ。
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