柴胡加竜骨牡蛎湯って漢方じゃん。
漢方なのにハイリスク薬加算が取れるって聞いたんだけど本当?
柴胡加竜骨牡蛎湯は「てんかん」に適応があるからハイリスク薬加算が取れるんだ。
でも、ツムラとコタローには適応があるけど、クラシエにはないから注意が必要だよ。
こんな方におすすめ
- 柴胡加竜骨牡蛎湯とハイリスク薬の関係について知りたい人
柴胡加竜骨牡蛎湯は、気持ちを落ち着かせて様々な症状を改善していく薬です。
実はこの柴胡加竜骨牡蛎湯にはてんかんの適応があるので、特定薬剤管理指導加算(以下、ハイリスク薬加算)を算定することができます。
漢方でハイリスク薬加算を算定というとあまりピンとこない人が多いと思いますが、しっかりと指導することで漢方でもハイリスク薬加算を算定することができるのです。
以上で簡潔に説明しましたが、今回は柴胡加竜骨牡蛎湯がハイリスク薬である理由について解説していきます。
ココがポイント
- 柴胡加竜骨牡蛎湯はてんかんに適応がある
- ツムラとコタローはハイリスク薬加算が算定できる
- クラシエはてんかんの適応がない
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Contents
柴胡加竜骨牡蛎湯がハイリスク薬である理由
この章では柴胡加竜骨牡蛎湯がハイリスク薬である理由について説明していきます。
てんかんの適応がある
柴胡加竜骨牡蛎湯にはてんかんの適応があるため、ハイリスク薬加算を算定することができます。
てんかん以外の症状で出された場合はハイリスク薬加算を算定することができないので、患者さんからしっかりと症状を聞き取り、適切な説明をする必要があります。
処方箋だけじゃなかなかハイリスク薬加算を取るかどうか判断はつかないね。
患者さんからしっかりと症状を聞き取ることが重要なんだ。
メーカーによって適応が異なる
漢方は様々なメーカーから販売されていますが、てんかんの適応があるのはツムラとコタローのみです。
他のメーカーだとクラシエがよく使われますが、クラシエにはてんかんの適応がないので、仮に患者さんからてんかんの症状で飲むと聞き取って適切な説明をしたとしてもハイリスク薬加算を取ることができません。
これは医師が適応をしっかりと理解していないパターンだね。
柴胡加竜骨牡蛎湯のメーカーごとの適応
この章では柴胡加竜骨牡蛎湯のメーカーごとの適応について説明します。
ツムラ
ツムラの適応
比較的体力があり、心悸亢進、不眠、いらだち等の精神症状のあるものの次の諸症
高血圧症、動脈硬化症、慢性腎臓病、神経衰弱症、神経性心悸亢進症、てんかん、ヒステリー、小児夜啼症、陰萎
コタロー
コタローの適応
精神不安があって驚きやすく、心悸亢進、胸内苦悶、めまい、のぼせ、不眠などを伴い、あるいは臍部周辺に動悸を自覚し、みぞおちがつかえて便秘し、尿量減少するもの。
動脈硬化、高血圧、腎臓病、不眠症、神経性心悸亢進、心臓衰弱、テンカン、小児夜啼症、更年期神経症、陰萎、神経症。
クラシエ
クラシエの適応
精神不安があって、どうき、不眠などを伴う次の諸症:
高血圧の随伴症状(どうき、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜なき
同じ柴胡加竜骨牡蛎湯なのにもかかわらず、微妙に適応が異なることがわかります。
特にクラシエにはてんかんの適応がないので、ハイリスク薬加算を算定することができません。
同じ薬なのに適応が違うっていうのも変な話だよね。
安易な変更はできない
上記でメーカーごとの適応の違いを説明しました。
適応が違うからこそ、薬局で在庫がないからと言って安易に別のメーカーに変更することはできません。
仮にてんかんに対してツムラが処方されたとして、その薬局で扱っている漢方はクラシエのみなので、ツムラからクラシエに変更ということはできないのです。
薬を変更する際は病院へ疑義照会が必要なので薬局で自己判断で変更することはできませんが、しっかりと患者さんが何に対して使っているのかを確認することが必要です。
適応をしっかりと確認したうえで疑義照会したいね。
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まとめ:てんかんの適応があるのでハイリスク薬算定可能
今回は柴胡加竜骨牡蛎湯がハイリスク薬である理由について説明してきました。
以下に内容をまとめます。
ココがポイント
- 柴胡加竜骨牡蛎湯はてんかんに適応がある
- ツムラとコタローはハイリスク薬加算が算定できる
- クラシエはてんかんの適応がない
漢方でハイリスク薬加算が取れるということを知っている人は少ないのではないでしょうか。
精神科や脳神経系の門前であればお手の物かもしれませんが、それ以外の薬局や面でやっている薬局ではあまりお目にかかることがないかもしれません。
知らなければハイリスク薬加算を取れないということだけで済むので別に大きな支障はありませんが、知っておくと他の薬剤師から一目置かれる存在になると思いますよ。
Mr.Tも正直知らなかったから、知ったときは驚いたよ。
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引用:柴胡加竜骨牡蛎湯 各種添付文書