こんにちは。Mr.Tです。
今回は自称専門家たちについての個人的見解です。
自称専門家。
自称専門家がここ最近物凄く増えました。
情報化社会で検索すればなんでも調べられる時代になったからでしょう。
検索しただけ、人から聞いただけの知識で知ったかぶりになる、自称専門家がマウントを取ってくるケースが非常に多くなりました。
2020年にコロナウイルスが蔓延し、2021年にはコロナワクチンの接種が施されました。
この未知のものに対しての、自称専門家による誤った情報の拡散が問題になりました。
コロナウイルス以外にも様々なもの、ことについての誤った情報が流れています。
薬剤師の仕事も自称専門家たちによって誤った情報が拡散されています。
今回は自称専門家たちがバカにする、薬剤師の仕事内容について反論してみます。
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Contents
調剤
受付
受付は処方箋を患者さんから預かる仕事です。
自称専門家はここしか見ていません。
処方箋を預かるだけなんて誰でもできるじゃん
そう思われても仕方がないですが、受付の時には以下のようなことを瞬時に確認します。
- 何枚持ってきたか
- 保険証・受給者証の有無
- お薬手帳の有無
- 処方箋の記載チェック(期限や押印など)
- 処方医の押印の有無
- お薬手帳を見ながら残薬チェック、軽い処方監査
- 前回と処方内容に変わりがあるか確認、患者さんにも確認
- 新患・再来、薬の在庫を確認
- 待ち時間を伝える
以上のことをゆっくりではなく、瞬時に行うのです。
経験を積めば誰にでもできるようになりますが、自称専門家が思っているような簡単な仕事ではありません。
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レセコン入力
レセコン入力は患者さんから預かった処方箋をパソコンに入力する仕事です。
主に調剤事務が行いますが、薬剤師が行うこともあります。
処方箋の内容をそのまま入力するだけでしょ?
資格がいらない調剤事務でもできるのだから簡単じゃん
最近ではQRコードがついた処方箋もあるので、「ピッ」とスキャンするだけで入力可能です。
しかし、そんなに簡単な仕事ではありません。
などなど、挙げればキリがありません。
こちらも慣れてくれば自然にできるようになりますが、周りから見れば自然過ぎて簡単に見えてしまうのでしょう。
薬剤師でなくてもできる仕事なので、特にドラッグストアだと調剤事務は店舗の人間から見ると楽な仕事だと思われがちです。
重い荷物を運ばなくてもよく、座っていられるので。
完全に仕事内容の上辺しか見ていなく、中身を見ていないのですね。
特にお局パートなんかで厄介な人は多いですね。
まあ、他の仕事を見下すような人は相手にするだけ無駄なので基本スルーです。
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処方監査
処方箋とレセコンで入力したデータを監査します。
受付をしない、レセコンを入力していない薬剤師であれば初めてここで処方箋を見るので、この時点で処方箋から様々な情報を読み取り、調剤するか、疑義照会するかを判断します。
- 処方された薬が適しているか、量は大丈夫か
- アレルギー、副作用歴は?
- 飲み合わせの確認
など、ただ単に処方箋とデータがあっているかを確認しているだけではないのです。
あまり動かないので地味に見えますが、監査は調剤業務の中で特に重要な業務です。
添付文書通りやればいいんでしょ?
薬剤師じゃなくてもできるじゃん
とよく言われるので反論しましょう。
- 添付文書読めるの?
- 添付文書にすべて書いてあるわけではないんだけど
- 添付文書に書いてなければどうするの?
- 一体どれだけの時間かけて監査するつもり?
- 瞬時に判断できなければ全く意味ないんだけど
- 処方内容に誤りがあった場合どうするの?
- 代替薬を提案できるの?
- 禁忌と注意の違いわかる?
- くだらない内容で疑義照会したら信頼落ちるよ?
いくらでも反論案は出てきますが、ここら辺でやめときましょう。
疑義照会
処方監査で何か不備や気になる点があった場合、疑義照会をしなければ調剤してはいけません。
これは法律で決まっています。
まず、このことを知っていましたか?
電話で医師に聞くだけでしょ?
誰でもできるじゃん
ハイハイ、処方監査の反論を見てくださいね。
そもそも疑義照会は薬剤師がするものなので、薬剤師以外が疑義照会をする権利はありません。
調剤事務が薬剤師の代わりに電話で用件を伝えることはあるかもしれませんが、メインは薬剤師です。
ただ電話をしているだけとみられるのが悲しいですね。
疑義照会の薬局でのポイントについて徹底解説【医師に怒られる?】
ピッキング
これに関しては慣れれば誰でもできます。
棚から薬を取ってきて処方箋に記載された錠数を集めればいいだけなので。
しかし、初心者には意外とこれが難しい。
先発、ジェネリック、OD、規格違い、似たような名前…
薬剤師でも間違える薬を一般人ができるのでしょうか?
ただ単に薬を集めるだけでしょ?
と言いますが、結構頭を使う作業なのです。
ピッキングに関しては調剤事務などが調剤補佐でも行うことができるのでハードルは低いですが、慣れるまでは大変です。
簡単だと思っているこの仕事で、薬の取り間違えによって人を殺してしまうこともあるんです。
その覚悟があって「誰でもできる、簡単だ」と言っているのでしょうか?
-
【剤形一覧】こんなにも種類があるの!? 剤形について一覧にしてまとめてみた
シロップ・散剤・軟膏など
これも薬を混ぜたり、撒いたり、練ったりするだけなので誰でもできると言えばできます。
しかし、計算をし、賦形剤をどうするか、配合変化はどうかなど、薬学的知識が必要な仕事でもあります。
一見簡単そうに淡々と調剤していますが、実は色々なことを考えながら行わないと後々トラブルになります。
シロップや散剤などは1桁間違うだけで本当に人が死にます。
1gを10gで間違えたら10倍ですから。
そろそろ調剤の怖さが身に染みてきたでしょうか。
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最終監査
調剤した薬と処方箋とデータの記載が本当にあっているかを最終確認します。
基本は上記の処方監査と一緒ですが、自分が調剤した薬が間違っていないかを確認します。
患者さんに薬を出す前の最後の砦です。
意外にもここで結構間違いを発見することが多いです。
また、監査をしながら服薬指導する内容を考えます。
ただ単に袋に薬を詰めているだけではないのです。
- 初めての薬?継続の薬?
- これらの薬の注意点は?
- 何を最低限指導しなければならない?
- 手書きで何か付け加えた方がいい?
などなど、結構考えることが多いのです。
薬剤師からすると、監査しているときに話しかけられるのは嫌です。
色々なことを考えながら監査したり、袋詰めしているので。
黙って袋詰めしているだけではないんですよ!
投薬
ここで調剤が終わり、やっと患者さんとご対面です。
上記で説明した内容をまったく知らない患者さんは
「なぜこんなに時間がかかるんだ?」
と怒る人が多いんですよねー。
投薬でも、
できた薬を患者さんに渡すだけでしょ?
という人が多いので反論しましょう。
- 患者さんと薬の確認を間違いなくできるの?(数量や前回との違いなど)
- 新規の薬、変更になった薬の説明はできるの?
- なぜ薬が出たのか、追加や変更になったのか理由がわかる?
- 患者の体調や不安点の聞き取りをできる?
- 質問に対する指導などが適切にかつすぐにできる?
- 教科書にかいてある内容だけで乗り切れると思ってる?
- なぜ薬が出たのか、薬が変更になった理由を尋ねられた時にわかりませんで通す気?
- その場で検索したとして薬学の知識がないあなたが答えを導き出せるの?
患者さんとただ単にお話しているだけではないのです。
患者さんに説明する内容や、されるであろう質問内容を頭の中に常に用意しておくのです。
頭の中を見ることができる機械とかあったら是非見てもらいたいですね。
国家試験は簡単?
毎年70%前後の合格率を誇る薬剤師国家試験ですが、よく簡単だったという人がいます。
しかし、よく話を聞いてみると点数ギリギリの人が簡単だったと言う傾向があります。
余裕を持って合格した人ほど難しかった、大変だったというような気がします。
これは何故でしょうか?
個人的見解ですが、簡単だったという人ほど勉強していないからではないでしょうか?
勉強すればするほど自分の無知さ加減がわかります。
こんなことも知らなかった、あれもこれもと、どんどん自分のわからないことが明らかになるからです。
勉強した時間が長い人ほど一生懸命勉強しているのにも関わらず、知らないこと、わからないことが多いという体験をしてきたと思います。
逆に点数ギリギリの人は最短ルートでの勉強しかしていないのではないでしょうか。
過去問のみなど。
他の様々な知識に触れることなく受かってしまったので、たくさん勉強した人より無知さ加減を知る機会が少ないような気がします。
だからこそ、簡単だったという言葉が出てくるのではないでしょうか?
Mr.Tはどちらかというとギリギリの方でした。
卒論発表や卒論作成が長引き、勉強する時間は他の人に比べると圧倒的に少なかったです。
それでも国家試験が簡単だったなんて口が裂けても言えません…
Mr.Tの国家試験体験記についてはこちらの記事から⇩
-
【薬剤師国家試験体験談】第100回薬剤師国家試験の体験記
まとめ
色々述べてきましたが、結論としては
薬剤師って舐められ過ぎじゃね?
ってことです。
単なる袋詰め作業と思われていることが多い薬剤師ですが、今回説明した内容以上のことを6年間も大学に通って、国家試験を突破して辿り着ける職業なのです。
それを
「薬剤師なんか誰でもできる」
なんて言われたらねぇ…
薬剤師以外の職業もそうですが、上辺だけの知識しかないのに批判したり、マウント取ったりする人が多いのがとても不愉快です。
特にお笑い芸人などが標的になることが多いのではないでしょうか?
「テレビに出てふざけているだけなのにお金がもらえる」
「座ってしゃべっているだけで楽そう」
などとよく聞くのですが、本当にそうなのでしょうか?
批判しているあなたに人を笑わせる能力がありますか?
あなたが言うことに同意してくれる人がどれだけいますか?
人の仕事を批判するぐらいだったらあなたには簡単にできますよね?
できるのであればやってみればいいじゃないですか。
まあ、ほとんどが嫉妬からくるもので、単に誰でもいいので攻撃したいだけだと思いますが。
今回出てきた「~じゃん」という会話は実際に言われた内容です。
患者さんから、調剤以外のスタッフからなどなど、調剤のこと、薬剤師のことを知らない素人、またはちょっと知って知ったかぶりをしている自称専門家たちです。
こういう人たちは基本スルーで構わないと思います。
しかし、自分たちから情報発信していかないと薬剤師に対する誤解はいつまでも解けないでしょう。
ドラッグストアのイベントでこども薬剤師体験を実際にやったことがありますが、実際に自分の子供たちが調剤を経験している様子を見て、親御さんたちは薬剤師の大変さを知ってくれます。
このように薬剤師の仕事をもっと世の中に知ってもらえるような機会がたくさんあるといいですね。
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