シムビコートを使ってるんだけど、吸入後は必ずうがいをするように言われたの。
うがいをしないとどうなるの?
出先だとうがいできない状況もあるけど、使っちゃダメ?
うがいをしないと口の中に薬が残ってしまって、口腔カンジダ症などの副作用が出やすくなってしまうんだ。
うがいができないときは飲み物で口をゆすいで飲み込んでしまって問題ないよ。
こんな方におすすめ
- シムビコートを使っている人
- うがいする理由を知りたい人
- うがいできないときにどうすればいいのかを知りたい人
シムビコートは主に喘息の治療に使われます。
日常生活で喘息が出ないようにする目的の「長期管理薬(コントローラー)」として使われ、発作が出てしまったときの「発作治療薬(リリーバー)」としても使える万能な吸入薬でもあります。
シムビコート吸入後に必ずうがいをするように指示を受けますが、これは口腔内に残ってしまった薬が副作用を起こす可能性があるからです。
シムビコートにはブデソニドというステロイドとホルモテロールという β刺激薬という成分が配合されていて、ステロイドが口の中に残ってしまうと口腔カンジダ症や嗄声(させい:声がれのこと)といった副作用が出やすくなってしまいます。
しかし、出先で発作が出てしまい、うがいができない状況で使わざるを得ないこともあるでしょう。
その時は飲み物で口をゆすぎ、飲み込んでしまって問題ありません。
体の中に薬が入っても分解されるので、副作用が出てしまうといった心配は必要ないのです。
以上で簡潔に説明しましたが、今回はシムビコート吸入後にうがいをしないとどうなるのか、できないときの対処法について説明します。
ココがポイント
- シムビコート吸入後はうがいが必要
- うがいをしないと口腔カンジダ症、嗄声などの副作用が出やすくなってしまう
- うがいできないときは飲み物で口をゆすぎ、飲み込んでしまってOK
- 食前に吸入する方法もある
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Contents
シムビコートの基本的な情報
この章ではシムビコートの基本的な情報を説明します。
基本的な情報
シムビコートの基本的な情報
- 薬効分類名:ドライパウダー吸入式喘息・COPD治療配合剤
- 一般名:ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤
効能又は効果
効能又は効果
- 気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
- 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
用法・用量(通常、成人の場合)
気管支喘息
- 維持療法として1回1吸入を1日2回吸入
- 維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回まで
- 発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入まで
- 維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入まで増量可能
慢性閉塞性肺疾患の諸症状の緩解
- 1回2吸入を1日2回吸入
シムビコートの作用機序
<ブデソニド>
ブデソニドは、特有の動態学的特性を示す糖質コルチコイドである 。吸入ブデソニドは、主に気道組織内で可逆的脂肪酸エステル化を受けるが、この特性はブデソニドの持続的な局所組織結合及び抗炎症作用に寄与すると考えられる 。
<ホルモテロール>
ホルモテロールは長時間作用型のβ2刺激剤である 。
<シムビコート(ブデソニド+ホルモテロールフマル酸塩水和物)>
気管支保護作用及び肺浮腫抑制作用で認められた相乗作用の機序は明らかになっていないが、長時間作動型吸入β2刺激剤のクラスエフェクトと考えられ 、その機序の一つとしてβ2刺激剤が糖質コルチコイド受容体の核移行を促進することが提唱されている 。
引用:シムビコートタービュヘイラー 添付文書
用法用量は医師の指示をしっかりと守ることが重要だよ。
自分勝手に吸入回数を増やすのは絶対にダメ。
シムビコート吸入後にうがいをしないとどうなる?
この章ではシムビコート吸入後にうがいをしないとどうなるかを説明していきます。
口腔内の副作用が出やすくなる
シムビコートは吸入することで直接気管支や肺に薬が届きますが、口腔内にも薬が残ってしまいます。
口腔内に薬が残ってしまうとステロイドの副作用で口腔カンジダ症や嗄声(させい:声がれのこと)が発生してしまう可能性が高まってしまうのです。
ステロイドは免疫を抑制する力があるから、感染してしまう確率も高くなってしまうんだ。
シムビコート吸入後は必ずうがいをするように
上記で説明した口腔カンジダ症や嗄声を防ぐために、必ず吸入後はうがいをするようにしましょう。
できればガラガラうがいとブクブクうがいを数回できればベストです。
うがいをすることで副作用を防ぐことができるんだ。
シムビコート吸入後にうがいをできないときの対処法
この章ではシムビコート吸入後にうがいをできないときの対処法を説明します。
飲み物で口をゆすぐ
吸入後にうがいができないときは飲み物で口をゆすぎ、そのまま飲み込んでしまいましょう。
体の中に薬が入ってしまいますが、そのまま分解されるので心配する必要はありません。
口の中に残らなければOK。
体の中に入っても全然問題ないよ。
食前に吸入する方法もある
いちいちうがいをするのが面倒だと感じる人も多いでしょう。
その場合は食前に吸入するという手もあります。
食前に吸入をし、その後に食事をすると口腔内に残った薬と食べ物が一緒に体内に入り、体の中で薬を分解してくれます。
うがいが面倒だと感じる人は結構食前に吸入しているよ。
食事をすることでうがいの効果があるんだね。
まとめ:口腔内の副作用予防のためにうがいをする!
今回はシムビコート吸入後にうがいをしないとどうなるのか、できないときの対処法について説明してきました。
最後にもう一度ポイントをまとめます。
ココがポイント
- シムビコート吸入後はうがいが必要
- うがいをしないと口腔カンジダ症、嗄声などの副作用が出やすくなってしまう
- うがいできないときは飲み物で口をゆすぎ、飲み込んでしまってOK
- 食前に吸入する方法もある
シムビコートにはステロイドが含まれているので吸入後は必ずうがいが必要ですが、できないのであれば飲み物で口をゆすぐなどの方法で構いません。
特にシムビコートは「発作治療薬(リリーバー)」としても使われるので、うがいができないときに使うことも多いでしょう。
このような時にうがいのことを気にして使えないという人も実際にいるのです。
絶対にうがいをしなければならないというわけではなく、口腔内に残っている薬を無くしてしまうことが目的だということをしっかりと覚えておきましょう。
うがいをする目的をしっかりと理解していれば、どこで使っても大丈夫だね。
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